卒業後の進路(Wiki)

1967年に第一期卒業生を送り出して以降、本科卒業生7,032名、専攻科修了生371名が国内外で活躍している。(2013年3月現在)


就職

  • 就職率は、東証一部上場企業を中心にほぼ100%である。

 

進学

  • 専攻科(学士課程)の発足、高専卒業生を過半数編入学させることを目的とした国立豊橋技術科学大学、国立長岡技術科学大学の創設(1976年)、及び大学の高専卒業生編入学の門戸が広がったことにより、近年進学する学生が増加している。
  • これまでに1,109名の本科卒業生が、高専専攻科や大学に編入している。進学の内訳は以下のとおりである。(2013年3月現在)
    • 高専専攻科に約37%、国立大学に約58%が進学している。
    • 隣接の山口大学、近県の九州大学、九州工業大学、広島大学、岡山大学、先述の豊橋技術科学大学、長岡技術科学大学への編入学者が多い。
    • 東京大学、東京工業大学、大阪大学等の難関大学への編入学実績もある。
  • これまでに約110名の専攻科修了生が大学院へ進学しており、その95%が国立大学の大学院である。

 

※Wikipediaより転載

就職

就職率と求人倍率

「就職率は、東証一部上場企業を中心にほぼ100%である」というのは、概ねその通りだと思います。但し、当たり前ですが学科によって就職先はバラバラなので一概には言えません。誰もが知っている上場企業に就職する人もいますし、誰も知らない地元の小さな会社に就職する人もいます。宇部高専の就職率はほぼ100%であり、求人倍率は常に10倍以上というのは本当です。が、希望する会社に必ず就職できる保証は全くありません。これは本当に当たり前の話ですが、Googleに就職しようが、誰も知らない中小企業に就職しようが、どちらも就職率の数値の上では同じ扱いです。一応計算式を書いておくと、

就職率 = (就職できた人数÷就職を希望した人数)×100 [%]

求人倍率 = 宇部高専に来た求人の数÷就職を希望した人数 [倍]

です。求人とは、「うちの会社に宇部高専の学生をください!」という会社側からの希望です。つまり求人倍率10倍は、宇部高専の学生を欲しがっている会社の数が、就職を希望している宇部高専の学生の10倍いるということです。ですが、求人倍率に目がくらんではいけません。そもそも、高専の入学を考える中学生の段階では「就職」など全くピンとこないはずです。もちろん、行きたい会社が明確に決まっており、毎年宇部高専からその会社へ就職している学生がいるなら、宇部高専に来るのも1つの手かもしれません。ですが、あなたが就職活動をする時(入学してから約4年後)に、その会社から求人がくる保証もありません。理由は様々ですが、毎年恒例の求人が突然無くなることはあります(それを言ってしまえば、中学→高校→大学と進学した時にその会社が潰れている可能性だってありますが)。つまり、求人倍率10倍、就職率ほぼ100%とは、「あなたの希望とは全く異なっていても会社さえ選ばなければ(そしてあなた自身によほど問題が無ければ)就職はできますよ」というメッセージと受け止めたほうが良い気がします。

 

高専卒のメリット

じゃあ高専行って就職するメリットないじゃん・・・と思うかもしれませんが、メリットはあります。これは就職率ほぼ100%にも関係しますが、求人には「高専枠」が多々存在します。つまり、

XXXX株式会社 ○年度求人内容

・大学院卒 5名

・大学卒 10名

・高専卒 5名

・高卒 2名

という風に、高専生の入社枠が5名と設定されていたりします。宇部高専の入試も、推薦入学枠が10名と設定されていますが、それと同じ感覚です。注意したいのが、これは大体5名と言っているだけで、実際は1人も合格しない場合もあります。ですが、全国の大学生の中から10名と、全国の高専生の中から5名では、圧倒的に高専生の方が数が少なく有利です。これが高専枠のメリット1です。そして多くの就職試験は、『書類審査→1次面接→2次面接→最終面接』という風に複数回の審査・面接を行いますが、会社によっては、高専枠で就職試験を受ける人は『書類審査→2次面接→最終面接』という風に面接回数が減ったりします。「高専で勉強してきた学生は一定の評価ができるから、面接回数を減らしてもいいだろう」という場合が多いのですが、これが高専枠のメリット2です。かなり単純に言えば、「受かりやすくなっている」とも言えます。

 

高専枠に頼ってはいけない

「高専枠で受かりやすいから高専に行こう!」と単純に考えるのはやめた方がいいです。昔(かなり昔)ならその手段でも良かったかもしれませんが、日本の就職活動も変化し始めています。今の就職活動は、ほとんどの場合、あなたがその会社に必要な人間であれば、あなたはその会社に入れます。君は高卒だから、君は高専卒だから、君は大卒だから・・・という風潮は消えつつあるからです。それを考えると、就職できるかできないかは、あなたが所属している学校ではなく、あなた自身の問題であることが分かります。どんな大企業でも、受かる人は高専卒でも受かるし、受からない人は東大生でも受かりません(但し、一部企業では未だに学歴に基づいた書類選考等が行われているようですが)。つまり、大学へ行っても、高専へ行っても、就職できるかどうかはあなた自身にかかっているのです。ここまで全て読んだ中学生なら、就職活動の大変さが少しは分かったかもしれません。

 

高専卒のデメリット

高専卒で就職するデメリットは、よく言われるものは「給料が安い」と「昇進できない」です。前者について、ほぼ全ての会社において、大卒よりも安い給料が設定されています。給料設定は

大学院卒 > 大卒 > 高専卒 > 専門学校卒 > 高卒

となっている場合が多いです。同じ仕事をしているのに給料が違うと、少しやる気もそがれるかもしれませんが、これは仕方がないことです。また昇進できない(役職が上がらない)というのは、会社によっては、部長以上になれるのは大学院卒だけ、高専卒は課長までしかなれない、というルールがある所もあるようです。しかし全ての会社がそうではないので、一概には言えません。

進学

高専を5年間過ごした後に進学する場合、基本的に専攻科か大学3年生へ進学します。専攻科は高専卒業者を主な対象とした2年間の教育過程で、ほぼ全ての高専に設置されています。また、大学へ3年生から入ることを3年次編入と呼びますが、国立を含む多くの大学が3年次編入を受け入れています。

 

専攻科という選択肢

専攻科に進学する場合、宇部高専にある専攻科へ入る場合がほとんどですが、他高専の専攻科を受験することもできます。専攻科への入学試験は推薦・学力前期・学力後期の全3回チャンスがあります。推薦で受験できる(学力成績等の基準を満たしている)場合は推薦での受験をオススメします。何年も過ごした学校の先生が面接官です、よほどの事がない限り推薦入試で不合格にはなりません。万が一推薦で不合格になった、もしくは推薦基準を満たしていなかった場合は学力試験を受けるしかありませんが、学力試験は意外とガチです。毎年たくさんの人が不合格になり、露頭に迷うことがあります。宇部高専専攻科の学力後期で不合格になった人は、ギリギリで間に合う他高専の専攻科を受験したり、そのまま進学できずに卒業したり(正確には「研究生」になったり)します。

 

3年次編入という選択肢

大学のキャンパスライフを味わってみたい!という君は3年次編入を視野に入れてみるといいかもしれません。多くの国立大学が3年次編入試験を実施しており、合格すれば晴れて大学生の仲間入りです。もちろん、大学のレベルによって試験のレベルも異なり、簡単に不合格になったりもします。3年次編入を希望したけど、ことごとく不合格になって、結果専攻科を受験して合格して晴れて専攻科生・・・という学生も毎年数人います。